建築計画・設計研究室では、本年度から川崎市多摩区生田出張所を題材としたプロジェクトに取り組んでいます。これは、今年新しく完成してオープンした多摩区役所生田出張所と生田小学校の下校庭を利用して、地域の新しい居場所を提案、計画してみようという取り組みです。
このプロジェクトを推進するにあたって、まず生田出張所と生田小学校下校庭の3D計測を行いました。研究室で活用している3次元スキャナーやバーチャルツアー用カメラを使って、対象エリアを一体的に計測することにより、視覚的に場所が把握しやすくなり、また一般の人にも説明しやすくなりました。
そして、去る7月18日には生田出張所のオープニングイベントに参加しました。本イベントは、地域の団体がそれぞれのブースに出展して活動紹介等を行うという企画になっていました。私たちの研究室では、上記の3D計測データの成果物の公開と合わせて、下校庭の活用に関するワークショップを行いました。
計測した3Dデータを利用して、1:10のスケールで3m×3mの平面画像を、ガリバー地図のように出展エリアいっぱいに展開し、壁には生田小学校側の階段部分の立面画像を掲示し、合わせて断面画像も張り出しました。加えて、このように仕立てた1:10のスケールの世界に、プロジェクトチームの有志の学生が設計した「まなびやたい」の模型を設置して、子供たちに家具や遊具を1:10スケールで制作してもらい、その周りに設置してもらいました。また、来訪した保護者の方や地域の方からも、意見をポストイットに記入していただいて、旗のようにに立ててもらいました。
オープニングイベントの開催時間に多くの方にご参加いただき、さまざまな意見を集めることができました。この度ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。これらの意見をもとに、今後の展開を計画しています。